「ぼくのおみせ」ができるまで 忍者ブログ
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エル ニョスキ店主の スペイン バルセロナでの料理修行体験記。 といっても、 料理のお話だけではありません! 時間があるときに少しずつアップさせてもらいます♪ ※当ブログの無断転載はしないでくださいね!! でもまぁ転載するほどの大作でもありませんけど(笑)
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2011/05/22 (Sun)

 

 

そんな中も、

仕込みと営業に追われる「クソ忙しい」毎日は全くと言っていいほど変わりませんでした。

 

料理を盛り込んで出すときは、とにかく俺一人だけでは回りません。

 

お客さんがお店に来るピーク時間は、21:45~23:00の間です。

 

その時間帯に一気にドカンと約200名。

 

さらに、ほとんどのお客さんの食べ終わる時間が一緒で、

しかも、十名くらいの団体さんテーブルの食事の流れが不思議なくらいいつも同じタイミングでまとまってオーダーが通るので、

「合計三十から四十名分のメイン料理を一気に出す」

そんなときもしばしば

 

っていうか毎日そんな感じでした(笑)

 

シェフも俺をいじめるように、どんどんとあおるんですよ。

そのあおり方が、想像を絶するくらいに異常でした。

 

俺に向かって大声で「テツ! 魚はまだかよ? 早くしろ!!」

 

だって、

「魚料理30皿を一度に出せ」って言われているようなものです。

 

もちろん、

俺にだけ必要以上にあおるのではなく、

ジョルディには、お米料理のオーダーを通して3分も経たないうちに

 

「ジョルディ!! アロスはもう出るか?」

 

 

 

 

いや、出ないって(笑)

 

しかしこの後にもオーダーがたくさん詰まっているので、うちらはとにかく急いで料理を出すだけです。

 

俺の向かいで米料理を担当していたジョルディが、ある日わざわざ俺の方まで来てくれて魚料理の盛り込みの手伝いをしてくれました。

魚料理とお米料理のオーダーの数は、比べ物になりませんでしたからね。

 

いつもジョルディは、俺の向かいで不安そうな顔で俺を見てました。

「手伝いに行きたいけどあっち(魚場)はあまりにもぐちゃぐちゃで、手伝いに行っても何をして良いのか分からない状態」でしたから(笑)

 

いろんな付け合わせの野菜がある中、アンコウの料理に添える葉玉ネギのフリットを取って、ジョルディが俺に一言。

 

「テツ、このÑoski(ニョスキ)をここに乗っければいいの?」

 

「え? なになに? あ、うんうん!それ乗っけて!」

 

 

さっきは忙しくて聞いている余裕もなかったのですが、

あの「ニョスキ」って言葉がやけに気になったんですね。

 

「ジョルディ、さっきの…、えっと、なんだっけ?」

 

「あぁ、『ニョスキ』だっけ? 葉玉ネギの名前がとっさに出てこなくてね、適当に言っちゃったよ」

 

「ニョスキ? 面白い単語だねぇ?」

 

それと同時に、ひらめきました。

 

「この名前、俺の店の名に使わせてもらおう!」

 

 

イタリア料理のニョッキではない、「ニョスキ」です。

それから、単に代名詞として、うちらの間で頻繁にその造語「ニョスキ」を使うようになりました。

 

「そのニョスキ、ちょうだいよ!」

 

皆でタバコを吸いに行くときにそれを言われれば、黙ってタバコを一本あげたり、

最初の使い方と一緒で、付け合せのものや、物珍しい食材を指す言葉にしたり、

始めて何かの名前を聞いて、覚えられないときには「ほにゃらら」的な使い方をしたりと、

 

「ある物の名前が分からない」

「その名前を言うのが面倒なとき」

「物の名前を知っていても、なぜか使いたくなる」

 

そんな時「ニョスキ」と言えばみんなもすぐに分かってくれ、周りの皆も一緒になって同じように使い出したんです。

 

いつの間にか、シェフまでもがそれを言うようになっていたから笑えます(笑)

 

そのうち、料理の上に飾るハーブや野菜で作ったチップスなど、「もの珍しい飾り」を指す言葉にもなっていました。

 

 

本来ですと、スペイン語表記では「K」を使う単語はほとんど無くて、「キ」というつづりは正しくは「qui」と書くのですが、最近、若い世代の人たちではこれを短くする癖があって「ki」というつづりにしている傾向があります。

 

最近の日本でも言葉を短縮したり略語を用いる場合があるように、スペインにもこんな方法でつづりを短縮したりするものがいくつかあります。

仮に日本で「Ñosqui」と付けていたら、

 

「ニョスキュイ」と呼ばれていたかもしれないので、あえて「K」を使いました。

 

 

 

―「Ñ」の文字を見れば、スペイン語以外その表記は使わないから、分かる人はすぐにスペイン料理だと分かってくれるはず。

もし分からなかったとしても、想像はできるかも?

この単語は造語だし辞書にも載っていないから、誰にも真似されることもないし。

日本でも、いや世界でも唯一の店になる。

それに、すぐに周りに浸透しやすい名前で皆に愛着を持ってもらえて、

いつの間にか、皆が知っている店になって、元の由来のように皆に気に入ってもらえる、そんなお店にしたい―

 

早速、「名付け親」であるジョルディにも、一言断りを入れておきました。

 

「ジョルディ、この『ニョスキ』って名前、俺がいつか出す自分の店の名前に使わせてもらうよ!」

 

「え?どうして?」

 

と、ジョルディは不思議そうな顔をしていましたが、

この名前は俺がいただきました。

 

 

 

でも、

この「ニョスキ」という単語を自分の店の名前にした一番の理由は、

 

 

「この頃の思い出全てを忘れないように」です。

 

 

楽しかったこと

面白くなかったこと

嬉しかったこと

辛かったこと

 

 

すべてひっくるめて、スペイン時代の『良い思い出』です。

 

 

それで、「ニョスキ」と付けました。

 

 

★★★つづく★★★


PR
なるほど~
Ñoski
そうだったんですね。
仲間内で発生した言葉!
NONAME 2011/09/26(Mon)21:09:59 編集

nonameさん

その名前だけに、どなたか全く存じ上げませんでしたが(笑)

名前の由来は、そういうことです!
ニョスキ店主 2011/11/24(Thu)23:48:37 編集

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