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エル ニョスキ店主の
スペイン バルセロナでの料理修行体験記。
といっても、
料理のお話だけではありません!
時間があるときに少しずつアップさせてもらいます♪
※当ブログの無断転載はしないでくださいね!!
でもまぁ転載するほどの大作でもありませんけど(笑)
2024/11/21 (Thu)
×
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2011/08/29 (Mon)
今年もあっという間に一年が過ぎていき、もうクリスマスの時期がやってきました。
スペインに来てから、一番早く感じた一年でしたね。
さて。
ルックラでは、『年越しコースメニューの料理』と『12粒のブドウ』に、
『生演奏で朝までレストランで踊りましょう』というオプションが付いたスペシャルプランを用意していました。
食事をした後、お客さんが年越しの12粒のブドウを食べ終わってから、夜の0時以降に店内がクラブに早変わりして営業を続け、お客さんは飲みながら朝まで踊り明かします。
日本でもやってみたいですねこれ(笑)
しかも、レストランの年越しメニューの相場は、10,000ペセタから20,000ペセタなのに、
なんとこの店は30,000ペセタもいただくというんです。
まぁ、オプションの『朝まで生演奏』もついていましたけど、
あ、それと
朝食の『目玉焼き』も付いてましたね(笑)
「そんなに高い値段で、ホントにお客さん入んのかなぁ?」
と、誰もがそう思っていましたが、
予想とは裏腹に、12月の頭から受付を始めると、
定員の80名が、
1週間もしないうちに予約であっという間に埋まりました。
「うそぉ!?」
「ありえないねぇ。こんなに高いお金を払ってまで!?」
今思えば、
この頃のスペインはバブルの絶頂期だったのでしょうね。
一昔前に日本で経験したようなことが、こちらスペインでも起こっていました。
大抵のスペイン人は、クリスマスから年末の時期は家族と過ごしたり、親しい友人達とホームパーティーをしますが、中には、年末をこのようにレストランで豪華に過ごす人も結構多いです。
そして12月、こちらも『忘年会シーズン』に突入し、
毎日毎晩、厨房はいつもよりさらに忙しい毎日を送っていました。
10名、20名、30名の団体さんは毎晩のように当たり前。
だって、
250席あるレストランでしたからね(笑)
中には、
当日の朝、宴会予約のお姉ちゃんが
その日の晩の団体さんのメニューを突然持ってきたり。
それがまた、一度だけではなく、何度も何度も
「またかよ!!」という感じで。
しかも、『20名』とか『30名』の団体さんですよ。
ありえません(笑)
あのお店、
今思い出してもホントに狂ってました(笑)
でも、もちろんやりますよ。
20名だろうが30名だろうが40名の団体さんだろうが、
その日のうちにスタンバイして料理出しましたよ。
皆、プロですから。
というより皆、
『できません』って言えませんでした(笑)
そんな感じで31日の昼までは通常営業をしていましたが、
夜から「特別コースメニュー」のみの営業になると、調理場は決まった料理をお客さんが食べる流れで順番に出していくだけなので、いつもよりは忙しくならないので店の半分くらいのコックは先に帰って自宅でゆっくり休んで年を越すことになりました。
いわゆる『早上がり』です。
残った「料理出しメンバー」は、
偶然にもほとんどこのお店の「オープニングスタッフ」だけでした。
もちろん、予定なんてありませんでしたから俺も残って料理番です(笑)
『残業手当』なんて出ませんでしたが、
そんなもの別に要りませんでしたし、むしろ楽しかったです。
しかし不思議です。
こうして「オープニングスタッフ」だけで働くのは、実にオープン以来。
途中から、ものすごい数の人がお店に働きに来ては辞めていきましたから(笑)
もちろん、最初から一緒に働いているメンバーだけあって、
後から入ったスタッフより気兼ねなくスムーズに仕事が出来ました。
皆がどうやって動くかなんて、半年も一緒に働いていると体が慣れるし、お互いに相手の動きが分かっているので、正直言って楽です。
『年末』ということもあり、気分も良く浮かれていたせいもあって、
俺は仕事の途中からシェフに
「あの、お願いがあるんですけど…」
「ん? なんだ?」
「今日は仕事しながらお酒飲んでもいいですか?」
どんだけ浮かれてるんだこの日本人(笑)
「ホールのスタッフに見られるなよ」とシェフからなんとかOKをもらい、
自分のセクションの魚料理を一卓分出す毎に、料理用に使っていたハウスの白ワインをグラスに注いで、俺の隣で肉料理を出していたスペイン人コック、パチョと一杯ずつ飲み始めました。
すると、次第に俺の顔も赤くなっていき、
「おいおい、テツ、お前相当酔ってるだろ?」
遠くで皆が俺のことを指差して笑っています。
もちろん、酔ってなんかいません。
飲むと顔がすぐ赤くなるのでどうしてもそう思われがちですが、酔っていたのではありません。
空腹だっただけです(笑)
初めてスペインに来てから今までのことを振り返りながら、一杯一杯グラスに注いだワインを飲み干しました。
とにかく、今までだけでいろんなことがありました。
当然、今すぐ日本に帰るつもりなんて全くなく、
これから先どうなるのか、正直不安もあったけどそれ以上にすごく楽しみでした。
年越しに食べるブドウだって、今回はちゃんと皮を剥いて種も取って、
12粒をお皿に乗せ、上からラップをかけて冷蔵庫で冷やしておきました。
準備万端です。
12時になって、厨房とホールのスタッフ皆でブドウを食べました。
そして、乾杯。
明らかに客席に聞こえてるくらいにでかい声出して騒いじゃってました。
無事に年も明け、それまで魚場にいた俺は順番に温前菜、米、肉料理と、一通りのセクションを回り、またそのセクションを任せてもらえ、色々な料理を学ばせてもらえました。
行くことができなかったのは残念でしたが、
ある意味、『あの有名な店』へ行くことを断って良かったと思っていました。
そうでもないと、今頃いろんな意味で悩んでいたのかもしれません。
もちろん、当時全く悩んでいなかったわけではなく、
この頃は俺にとって、スペインに来てから一番忙しくてたくさん悩んだり苦しんだりしていた時期でしたが、
それ以上に、
公私共に今までで一番楽しくて充実していた時期でもありました。
今でもこのお店にいたときの思い出話を始めたら、きっと朝まで話しても終わらないに違いありません。
今でもほとんど鮮明に覚えています。
そんだけ忙しい店だったら絶対に忘れらんないって!(笑)
★★★つづく★★★
今年もあっという間に一年が過ぎていき、もうクリスマスの時期がやってきました。
スペインに来てから、一番早く感じた一年でしたね。
さて。
ルックラでは、『年越しコースメニューの料理』と『12粒のブドウ』に、
『生演奏で朝までレストランで踊りましょう』というオプションが付いたスペシャルプランを用意していました。
食事をした後、お客さんが年越しの12粒のブドウを食べ終わってから、夜の0時以降に店内がクラブに早変わりして営業を続け、お客さんは飲みながら朝まで踊り明かします。
日本でもやってみたいですねこれ(笑)
しかも、レストランの年越しメニューの相場は、10,000ペセタから20,000ペセタなのに、
なんとこの店は30,000ペセタもいただくというんです。
まぁ、オプションの『朝まで生演奏』もついていましたけど、
あ、それと
朝食の『目玉焼き』も付いてましたね(笑)
「そんなに高い値段で、ホントにお客さん入んのかなぁ?」
と、誰もがそう思っていましたが、
予想とは裏腹に、12月の頭から受付を始めると、
定員の80名が、
1週間もしないうちに予約であっという間に埋まりました。
「うそぉ!?」
「ありえないねぇ。こんなに高いお金を払ってまで!?」
今思えば、
この頃のスペインはバブルの絶頂期だったのでしょうね。
一昔前に日本で経験したようなことが、こちらスペインでも起こっていました。
大抵のスペイン人は、クリスマスから年末の時期は家族と過ごしたり、親しい友人達とホームパーティーをしますが、中には、年末をこのようにレストランで豪華に過ごす人も結構多いです。
そして12月、こちらも『忘年会シーズン』に突入し、
毎日毎晩、厨房はいつもよりさらに忙しい毎日を送っていました。
10名、20名、30名の団体さんは毎晩のように当たり前。
だって、
250席あるレストランでしたからね(笑)
中には、
当日の朝、宴会予約のお姉ちゃんが
その日の晩の団体さんのメニューを突然持ってきたり。
それがまた、一度だけではなく、何度も何度も
「またかよ!!」という感じで。
しかも、『20名』とか『30名』の団体さんですよ。
ありえません(笑)
あのお店、
今思い出してもホントに狂ってました(笑)
でも、もちろんやりますよ。
20名だろうが30名だろうが40名の団体さんだろうが、
その日のうちにスタンバイして料理出しましたよ。
皆、プロですから。
というより皆、
『できません』って言えませんでした(笑)
そんな感じで31日の昼までは通常営業をしていましたが、
夜から「特別コースメニュー」のみの営業になると、調理場は決まった料理をお客さんが食べる流れで順番に出していくだけなので、いつもよりは忙しくならないので店の半分くらいのコックは先に帰って自宅でゆっくり休んで年を越すことになりました。
いわゆる『早上がり』です。
残った「料理出しメンバー」は、
偶然にもほとんどこのお店の「オープニングスタッフ」だけでした。
もちろん、予定なんてありませんでしたから俺も残って料理番です(笑)
『残業手当』なんて出ませんでしたが、
そんなもの別に要りませんでしたし、むしろ楽しかったです。
しかし不思議です。
こうして「オープニングスタッフ」だけで働くのは、実にオープン以来。
途中から、ものすごい数の人がお店に働きに来ては辞めていきましたから(笑)
もちろん、最初から一緒に働いているメンバーだけあって、
後から入ったスタッフより気兼ねなくスムーズに仕事が出来ました。
皆がどうやって動くかなんて、半年も一緒に働いていると体が慣れるし、お互いに相手の動きが分かっているので、正直言って楽です。
『年末』ということもあり、気分も良く浮かれていたせいもあって、
俺は仕事の途中からシェフに
「あの、お願いがあるんですけど…」
「ん? なんだ?」
「今日は仕事しながらお酒飲んでもいいですか?」
どんだけ浮かれてるんだこの日本人(笑)
「ホールのスタッフに見られるなよ」とシェフからなんとかOKをもらい、
自分のセクションの魚料理を一卓分出す毎に、料理用に使っていたハウスの白ワインをグラスに注いで、俺の隣で肉料理を出していたスペイン人コック、パチョと一杯ずつ飲み始めました。
すると、次第に俺の顔も赤くなっていき、
「おいおい、テツ、お前相当酔ってるだろ?」
遠くで皆が俺のことを指差して笑っています。
もちろん、酔ってなんかいません。
飲むと顔がすぐ赤くなるのでどうしてもそう思われがちですが、酔っていたのではありません。
空腹だっただけです(笑)
初めてスペインに来てから今までのことを振り返りながら、一杯一杯グラスに注いだワインを飲み干しました。
とにかく、今までだけでいろんなことがありました。
当然、今すぐ日本に帰るつもりなんて全くなく、
これから先どうなるのか、正直不安もあったけどそれ以上にすごく楽しみでした。
年越しに食べるブドウだって、今回はちゃんと皮を剥いて種も取って、
12粒をお皿に乗せ、上からラップをかけて冷蔵庫で冷やしておきました。
準備万端です。
12時になって、厨房とホールのスタッフ皆でブドウを食べました。
そして、乾杯。
明らかに客席に聞こえてるくらいにでかい声出して騒いじゃってました。
無事に年も明け、それまで魚場にいた俺は順番に温前菜、米、肉料理と、一通りのセクションを回り、またそのセクションを任せてもらえ、色々な料理を学ばせてもらえました。
行くことができなかったのは残念でしたが、
ある意味、『あの有名な店』へ行くことを断って良かったと思っていました。
そうでもないと、今頃いろんな意味で悩んでいたのかもしれません。
もちろん、当時全く悩んでいなかったわけではなく、
この頃は俺にとって、スペインに来てから一番忙しくてたくさん悩んだり苦しんだりしていた時期でしたが、
それ以上に、
公私共に今までで一番楽しくて充実していた時期でもありました。
今でもこのお店にいたときの思い出話を始めたら、きっと朝まで話しても終わらないに違いありません。
今でもほとんど鮮明に覚えています。
そんだけ忙しい店だったら絶対に忘れらんないって!(笑)
★★★つづく★★★
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