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エル ニョスキ店主の
スペイン バルセロナでの料理修行体験記。
といっても、
料理のお話だけではありません!
時間があるときに少しずつアップさせてもらいます♪
※当ブログの無断転載はしないでくださいね!!
でもまぁ転載するほどの大作でもありませんけど(笑)
2024/11/22 (Fri)
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2009/08/30 (Sun)
そんなワケで、ある月曜日。
ジャン・ポール達も歓迎してくれましたが、
でも、日に日に
「すいません。でも、今までなかなか言えなくて…」
と、俺は何度も何度も自分に言い聞かせました。
なんだかなぁ。
せっかく、勉強できる環境を見つけたのに。
★★★つづく★★★
「スペイン行きの話」をいただいたとき、
俺が行くはずだった「バルセロナの日本料理店の鉄板焼屋」には、
広島から来た「ジョルディ」という知り合いが働いていました。
俺か彼か、
どっちが先にスペイン入りしたのか記憶が定かではありませんが。
本名はタカダくんです。
もちろん日本人ですが、「ジャンボさんの知り合いのジョルディに似ていたから」という理由で、そう呼ばれるようになったそうです(笑)
以前、彼と広島で知り合ったとき、
「スペインに来たら、たまには一緒に出掛けようか?」なんて話をしていたのですが、
実際にスペインで会ってみたら、タカダくんからこんな話をもらいました。
「バルセロナの料理学校に通ってる日本人の女の子を知ってるから、今度その人を紹介してあげるよ!」
「へぇ、やっぱりまだまだいるんだ?スペイン料理を勉強しに来た日本人って」
絶対に俺以外いるわけない!と思ってたのに(笑)
そんなワケで、ある月曜日。
店が休みのときにバルセロナでタカダくんと待ち合わせして、
その日本人女性を紹介してもらうことになりました。
名前はあーちゃんといいます。京都から来ている女の子です。
「今、グラノジェールスって町で、私が通っていた料理学校の先生夫婦が学校を辞めて小さなレストランをやっているんです。最近まで私はそこでお手伝いしてたんだけど、今行けなくなっちゃって。良かったら一度行ってみます?」
「グラノジェールスって、カルデデウの隣町じゃん!!」
俺がケイゴさんのお店へ来て、もうすぐ一年半が経とうとしていました。
実際、スペインには来させてもらえましたが、ケイゴさんのお店はやはり「日本人のお店」ですし、いつからか「スペイン人コックとも仕事をしてみたい!」と思い始めていたのです。
「このまま、いつまでもケイゴさんの店でお世話になっているわけにはいかないよね」
と思い始めていた矢先の紹介だったので、
俺は迷わずそのお店に一度顔を出すことになりました。
カルデデウの一つ隣の駅のグラノジェールスという町にある、
「Sajolida(サジョリダ)」という、小さなレストラン。
フランス人の旦那さんのジャン・ポールと、スペイン人の奥さんのマリア・カルメンの夫婦二人で切り盛りしているお店です。
この二人は、あーちゃんが通っていた料理学校で先生をやっていました。
ジャン・ポールは料理担当で、マリア・カルメンはデザート担当の先生だったそうで。
俺が初めてそのお店に行った時、ちょうどそのお店では「ウサギ料理フェア」をやっていました。
普段は普通のアラカルトをやっているのですが、今回はウサギ料理を前菜からメインまで使っていたフェアでした。
初めていろんな形でウサギを食べることができましたが、
正直、店主はあまりウサギ好きではないんです(笑)
「食べられない」というのではなく、どうしても
「小学校の飼育小屋にいるマスコット」
みたいな感覚があるので、どうしても抵抗があるんです。
俺の「ウサギ嫌い」はさておき、
サジョリダは小さいレストランでしたが、現地の人がやっているお店です。
やはり俺は「現地の人」と仕事をしてみたかったし、こんなチャンスを逃すワケにはいかないと、この店に勉強させてもらいに行くお願いをしました。
ジャン・ポール達も歓迎してくれましたが、
それと同時に、
ケイゴさんにもその話を説明しなければいけないんですよね。
「さて、いつ言おう?」
ケイゴさんと毎日のように顔を合わせているのに、
上手にその「話」を切り出せずに、一人でいらいらする。
そんな毎日が続きました。
「よし、今日こそケイゴさんに言うか!」
「うーん。いや、やっぱり今日はやめとこう」
そんなことを、
一ヶ月もの間、毎日ダラダラと考えていました。
でも、日に日に
「やっぱり今と違う店で、現地のコックと仕事がしたい!」
という俺の思いは増していき、ついに俺の口からその言葉が出ました。
「ケイゴさん、前に話したことのあるグラノジェールスのお店なんですけど、実はそこに勉強に行ってみたくなったんです…」
「やっぱりなぁ、そう思ってたよ。
鉄也がその店の話を出したときには『そうなるだろう』と想像していたよ」
「すいません。でも、今までなかなか言えなくて…」
ジャンボさんの紹介で、俺はここまで来ることができました。
やはり「知り合いの紹介」ということもあって、
「ケイゴさんの店から出て行く」というのは俺なりに結構言いづらかったのです。
でも、このままケイゴさんの店にいては、せっかくスペインに来たのに、
「スペイン人と仕事をしないで日本に帰ってしまうことになるかもしれない」
と思って、がんばって重い口を開きました。
――きっと、ケイゴさんもそれを言いたかったんだろう。このまま俺はここには居てはいけないんだって。だからこれは言ってもいいことなんだ。このままここに残ってちゃいけないんだ――
と、俺は何度も何度も自分に言い聞かせました。
ですが、
そうなったらもうケイゴさんの店で働けないのに、
このままケイゴさんの家に居候させてもらえるわけがありません。
このままケイゴさんの家に居候させてもらえるわけがありません。
そんなことは、ケイゴさんに聞かなくても解かります。
図々しいにもほどがあります。
「それじゃ早速、どっかに住むとこ探さないと!」
と思ってすぐにジャン・ポール達にも聞いてみたのですが、
スペインでワンルームマンションみたいな部屋は、
日本と違って、残念ながらほとんどと言っていいほどありません。
仮に大きい空きマンションがあったとしても、
そこに俺一人で、しかも高い家賃を払うことなんてできません。
当然、その町には知り合いなんて一人もいないワケで、
「ここで働くのはやっぱり無理なのかなぁ…」
と、俺は半ば諦めかけていました。
なんだかなぁ。
せっかく、勉強できる環境を見つけたのに。
★★★つづく★★★
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