「ぼくのおみせ」ができるまで 忍者ブログ
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エル ニョスキ店主の スペイン バルセロナでの料理修行体験記。 といっても、 料理のお話だけではありません! 時間があるときに少しずつアップさせてもらいます♪ ※当ブログの無断転載はしないでくださいね!! でもまぁ転載するほどの大作でもありませんけど(笑)
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2010/01/26 (Tue)


夏の暑い日も過ぎてもうすぐ9月になろうとしていた頃、エクトールと予定を合わせてジョアン・ピケのレストランに行くことになりました。

 

道中、エクトールの運転がおっかないことおっかないこと。

走行車線を走らないで、なんと走行車線を二つまたいで走ります。

指摘しないと、ずっとそのままで運転してます(笑)

 

しかも、シートベルトも締めず。

「体が太くて締められないからベルトはしない」と、彼は言います。

 

しばらくすると、彼は運転中に居眠りを始めます。

いびきも相当なくらいかくのですが、

『夜に寝ているときにたまに呼吸も止まっちゃうみたいなんだ。だから昼間、急に眠くなるんだよ』

と彼は続けます。

 

 

「え!」

 

そうです。

「睡眠時無呼吸症候群」です。

 

でも、ベルトは締めようよ(笑)

 

でも、それで運転中に彼に眠られたら、こっちもたまりません。

俺は彼を起こすのに必死です。

 

「エクトール、寝るなよ!」

 

「・・・大丈夫、寝てないから」

 

「って、目、閉じてない?」

 

そんな会話が延々と一時間半くらい続きます。

 

 

そんなやりとりをしながら、バルセロナから高速に乗って、ジローナ方面に向かいます。

エクトールの運転は車線をまたいで運転するくらいで、そんなにスピードは出していませんでしたが、他の車はだいたい140km/hで走っています。

中には追い越し車線で160km/h以上は出ているであろう車が、うちらの横を通り過ぎて行きます。

 

スペインの高速道路は直線が多く、「走りやすい」といえば走りやすいのでしょうが、

一応、高速の制限速度は120km/hなので、正直おっかないです。

 

 

――ドライブ中に、山に囲まれた道や、のどかな田園風景を眺める――

 

なんて余裕は彼のおかげでほとんどありません。

 

しかもなんと、

高速を走っている中、ガソリンメーターの赤ランプが点灯。

するとエクトールは、

 

「俺さ、このランプが点くまでガソリンを入れに行かないんだよ。だからこうやって、ランプが点いてから、ここのメーターをゼロにしてさ。そうすればメーターがあるキロ数まで届く前にスタンドに入れば、大丈夫だろ?」

 

 

 

 

 

 

そんなこと自慢しないで先にガソリン入れとけ(笑)

 

彼はそう言いながら、走行距離のメーターを指差しながら俺に教えますが、

そんなこと、胸を張って言うことではありません。

 

ここでガス欠になっても、俺は絶対に車を押すつもりは全くありません。

 

その前に、もしスタンドが見つからなければ彼は一体どうするのでしょうか!?

それを考えると「呆れる」を通り越して「もうどうでもいいや」になってきます。

怒っても俺が疲れるだけです。

 

 

まったくいい加減というか、なんと言うか。

しかし、これでも「なんとかなってしまう」のですから、これがこいつの性格なのか、スペイン人の国民性なのかよく分かりませんでしたが、まぁ面白い奴もいるもんだなとすごく感心していましたよ。

 

同時に、寿命が縮むような思いもしていましたが(笑)

 

 

 

そんなこんなで、「カスティージョ デ アロ」に到着します。

予定の時間より少し早く着いたので、時間合わせのためにレストランの近くにあるバルでコーヒーを飲んで休憩です。

 

そして、一時を過ぎた頃にレストランに到着しました。

 

そのレストランは昔のままの建物を使っているお店で、王様のいるお城のような石で出来た大きな家、というか「お屋敷」です。

外から見るだけでも中は相当広そうでした。

 

「すごいなぁ、こんな建物がレストランかよ!」

と、俺は店に入る前から圧倒されっぱなし。

 

車から降りて、エクトールの後ろを歩いて店に入ると、

ジョアンの奥さん、クリスティーナが仕事中にもかかわらず、奥のパントリーでお客さんに見えないようにタバコを吸っていました(笑)

 

うちらを見かけるとタバコを消して店の入り口まで歩いてきて、

「どうも、初めまして!」と、笑顔で迎えてくれます。

 

続けてエクトールが、彼女に俺のことを紹介してくれます。

「彼が、テツです」

 

「どうも、初めまして」

軽い握手を交わして、席まで案内されます。

 

しばらくすると、厨房からシェフのジョアン・ピケがやってきた。

 

「どうも、初めまして、テチュ、でいいんだっけ?」

 

そうです。

俺は『テツ』と呼ばれず、最初は『テチュ』と呼ばれていました。

tsu(ツ)」という発音がスペインにはなく、明らかに発音に苦労しているというか、どう発音していいのか分からないようです。

でも、スペイン人でもこの発音を読める人はちゃんと読めるのですが、

スペイン語で巻き舌を使う「rr」という発音も、日本人にしてみれば発音できる人とできない人がいるので、きっとそんな感覚なのでしょう。

 

ですが、この「rr」を発音できないと、スペインではどこに行ってもバカにされるのです。

 

「テツです!」

そう笑顔で返すと、エクトールを何かを話して、シェフは再び厨房へと戻っていきました。

 

「これからうちらに食事を出してくれるみたいだよ?」

なぜかエクトールも少々緊張していたようです。

 

それから、エクトールと二人で小声で話しながらシェフのコース料理をご馳走になりました。

 

「へぇ~・・・」

 

今まで食べたことがない、奇妙な料理が次から次へと出てきます。

もちろん、美味しいです。

 

このレストランでは、いわゆる「ヌエバ・コシーナ(ヌーベル・キュイジーヌ)」をやっていて、カタルーニャの郷土料理に創作を混ぜた料理を出していたので、そういう料理はバスク地方の三ツ星レストラン、アルサーク以来でした。

 

しばらくすると再びジョアン・ピケが厨房から出てきて、うちら二人はシェフのデスクに案内されます。

 

席に着くやいなや、彼は大きな設計図を広げ出して、こう続けました。

 

「今年中に、バルセロナでこういうレストランをやるんだけど、その店でちょっとした日本料理を出したいんだよ。今、バルセロナでは日本料理がブームになってきていて、そういう料理も加えたいんだよ。良かったら働きに来ないか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は?」

 

 

 

 

★★★つづく★★★


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