「ぼくのおみせ」ができるまで 忍者ブログ
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エル ニョスキ店主の スペイン バルセロナでの料理修行体験記。 といっても、 料理のお話だけではありません! 時間があるときに少しずつアップさせてもらいます♪ ※当ブログの無断転載はしないでくださいね!! でもまぁ転載するほどの大作でもありませんけど(笑)
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2009/01/25 (Sun)
一夜明けて、
日本でお世話になった方々に手紙を書きました。
 
駅まで行って、バルセロナの絵葉書をまとめて買い込みます。
一枚につき一言ずつくらいしか書けませんでしたが、
「とりあえず無事に着きました!」という報告までと、ざっと七十枚くらい書きました。
それぞれいろんなところでお世話になっていた人や友人だったので、挨拶も兼ねて手紙だけは出しておこうと思ってましたから、出さないワケにはいきません。
 
「返事、絶対書くからね!!」
 
スペインに来る前に皆にそうやって言われていましたが、
残念ながら、これは後々自分の価値観を変えることになってしまいます。
 
そう、とにかく手紙の返事が来ないんです。
 
七十通も出して届いた返事は、なんとその「十分の一」以下。
 
ポストを眺める日々が続きます。
 
郵便局の人が、郵便配達専用の黄色いベスパに乗って配達に来て、
店の前にバイクが止まると俺は急いでポストへ向かって走る。
 
「お、手紙が届いたかも!! 誰からだろう?」
 
と楽しみにしていると、ケイゴさんはあっさりとした顔で、
「何も来ないよ」と
ポツリと一言だけ俺に言います。
 
 
実際ポストに行って見ると、届いてない。
 
 
来る日も来る日もポストを見に行くのですが、
びっくりするくらいホントに何にも届きません。
 
当時はまだ、今みたいにインターネットも普及していませんでした。
携帯電話だって電話が鳴ると液晶の画面に「チャクシン」とだけ、カタカナで出ていた時代です。
そんな時代だったからこそ、余計に手紙が来ないと寂しい思いをしましたね。
 
最初の頃は、ケイゴさんにもよく言われました。
 
「あまり期待しないほうがいいよ? 忘れたころに誰かから手紙が届くと、やれ『旅行したいから案内してくれ』とか、やれ『泊めてくれ』とか、『通訳』とか、利用されるだけだからさ」
 
初めてその言葉を聞いたときは正直、「なんだ?この人。やけにネガティブだなぁ」と、決して良い気分にはなれませんでした。
それでも「俺の友達はそんなことない!」と思っていましたが、
 
 
 
 
それはズバリ、ケイゴさんの言うとおりでした。
 
「俺、実は友達少なかったのかなぁ?」
 
そんなことも考えさせられます。
 
ひょっとすると、今までの俺の交友関係は、「広く浅く」だったのかもしれません。
それでも俺は「彼らは皆、俺の友人、恩人」と思っています。
 
もちろん、こういうものは自分が送りたいのだから送るのであって、「見返りを期待」する必要は全くありませんが、それでも手紙を待っている方というのは、結構寂しいんですよ。
 
 
というワケで、
いつも毎日ポストを眺めては、
黄色いべスパを見かけては、
同じ事を考えていました。
 
いつでも、どこにいても、自分の友人の事が気になれば手紙なり電話なりと、いろんな手段で連絡も取れるはずだし、俺もきっとそうするでしょう。
あまりこういう表現はしたくありませんが、
言い換えると「裏切られた」というのでしょうか、
はたまた「俺の思い過ごし」だったのでしょうか。
何なんでしょうね?
 
それでも俺は、たとえ数人でもマメに返事をくれるととても嬉しかったし、ものすごく励みにもなりました。
そんな時は、
ケイゴさんに「これでもかー!!」と言わんばかりに
俺宛に届いた手紙を自慢します(笑)
 
最近は音沙汰が少なくなりましたが、それでも彼らとは今でも連絡を取っています。
 
余談ですが、手紙を送ってくれなかった人達から後日よく聞かされた「言い訳」は、
 
「手紙の書き方が分からない」
 
「時間がない、あっという間に時間が過ぎる」
 
などと様々でしたが、いざそういう風に言われてしまうと、
「何だったのかな? 今までの関係って」
と、思わざるを得なくなってしまうのです。
実際に、ケイゴさんの言うとおり『都合の良いようにされそうになった』こともありました。ケイゴさんは長いことスペインに住んでいるから、すでにそれを悟っていたのでしょう。それでも俺はそういう事をネガティブに考えたくはなかったので、そんなことは気にせず、手紙をくれる友人達にせっせと返事を書き続けました。
 
別に、
「手紙を書いてくれる人こそが真の友達」
というワケではありませんが、
 
それだけ寂しかったんですってば(笑)
 
 
話は変わりますが、
スペインに行く前に、いろんな方から餞別をたくさんいただきました。
 
早く自分の店を出してそこで皆に恩返しをしたいと思っていたので、それまで楽しみに待っててください!と、いつか現実になるであろうその光景を想像していました。
 
「やっとここまで辿り着きました! これもひとえに皆さんのおかげです!!」
そんなことをいつになったら言えるのかなぁと 
 
――俺は将来どんな店をやるのかな? これからどんな人生を送るのかな?―― 
そんなことを考えながら手紙を書き終え、ハガキをポストに入れます。
 
「このハガキ達よ、早く日本に飛んでけー!!」

「ハガキに羽が付いてたらいいのになー」と、純粋に考えていましたよ(笑)
 
 
それだけ
当時23歳の俺には
「スペイン」という国が
日本からものすごく遠いところにありました。
 
ホント、
「思えば遠くに来たもんだ」ですね(笑)
 
 
数日後、とりあえず無事にスペインに戻ってきたことをノボルさん夫婦に報告するためにバルセロナまで行きました。
ノボルさん夫婦と久し振りに対面して、
周りに知り合いがいない俺にはすごく頼もしく、なんだかホッとした気分です。
 
「寺門君もこれからいろいろと大変かもしれないけど、頑張ってね!」 
 
しばらくお茶をしてからタカコさんと別れた後、バルセロナを一人で散策してみました
 
 
というよりも一人で迷ってました(笑)
 
当然、右も左も分からないのですから、電車の駅や地下鉄の駅周辺をぐるぐると回っているだけです。もしここで迷ってしまったら大変なことになるので、あまり派手には動き回りません(笑)
だけど迷っちゃったらホントに取り返しがつかないと思い、足早にカルデデウまで帰ります(笑)
 
 
ケイゴさんの店では、日本の感覚も取り入れたスペイン料理を提供していました。それでもまだ俺が見たことも聞いたこともないような料理ばかりで、毎日が新鮮で楽しかった。
 
毎朝ケイゴさんに連れられて、村にある市場へ魚の買出しについて行き、そこでも見たことのないような魚を目の当たりにしては、スペインにいることを実感していました。
週に二度くらいケイゴさんの車で大きな市場へ出掛けて、野菜や肉の買い出しをします。
そこでももちろん、
なかなか日本ではお目にかかれないような肉や野菜に、目を輝かせていた俺です。
 
 
そんなこんなで12月も中旬を過ぎた頃、
ケイゴさんのお店の電話に親父の会社の同僚さんから留守電が入っていました。
 
 
 
なんでも、親父がぶっ倒れて入院したらしいのです。
 

とりあえずその同僚の人のところに電話をかけると  
 
「てっちゃん、一度日本に帰ってきたほうがいいよ?」
 
でも今は年末だし、この時期に飛行機のチケットなんてそう簡単に手に入るわけがありませんし、広島から横浜に帰るような近い距離でもありません。
 
病院の電話番号を聞いて早速電話すると、週末ということもあってか病院には担当の先生が休みでいないため、月曜日まで病院からの連絡を待つ事に。
 
が、
月曜日、待ちきれずに時差を計算してこっちから病院に電話をする。
 
 
「あ、寺門さんの息子さんですか? いやぁ、他に誰もご家族いらっしゃらないから、誰に伝えていいのか分かりませんでしたよ」
 
――マジかよ。―― 
一瞬ヒヤッとした。
 
「え、そんなに容態が悪いんですか?」
 
「いえいえ、そんなことありませんよ。少し疲れがたまっていたみたいですね」
 
「そうですか。今電話で換わってもらえることってできます?」
 
「いやぁ、病院の規則でそれは無理なんですよ、残念ですけど。でも心配しないでくださいね、もうすぐ退院しますから」
 

例外くらい認めろよ、ばーか。俺は今日本に居ないんだぞ。
 
 
 


きっと誰もがそう思いますよね(笑)
 
とりあえず、スペインから親父宛の手紙を日本の病院へFAXで送ります。
それから年が明けて、しばらくすると親父から電話がありました。
何事もなく無事退院したみたいで、とりあえず一安心です。
 

まったく、
近くに居ないんだからヒヤヒヤさせんなよ!!


★★★つづく★★★
 
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